魔法剣乱れ打ち【マネジメントと営業ノウハウ】

マネージャーや営業マンのスキルアップ

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フィードバックの正しい方法

      2017/03/10

フィードバックで伸ばす

優秀なマネージャーは、フィードバックが上手です。

フィードバックは部下の育成方法として最も重要であり、マネジメントにおいて必要不可欠な要素です。

フィードバックって何?

フィードバックの『フィード』は、“food”を語源とする『feed』であり、食べ物、つまり栄養を意味します。

つまり、フィードバックを与えた者の成長を促進することが基本です。

日本で当たり前になっているフィードバックは「評価の伝達場面」のことを指しますが、それはフィードバックに値しません。

フィードバック面談を取り入れよう

部下の成長を促す手っ取り早い方法がフィードバック面談です。

マネジメントの一環として、フィードバック面談は必ず取り入れましょう。

フィードバック面談のやり方

1.面談前の情報収集

フィードバックのみならず、面談を行う場合は必ず事前に相手の情報を入手しておきましょう。

「どんな状況のときに」「相手のどんな行動が」「どのような影響・結果を導いたのか」の3つを把握しておくことが大切です。

また、部下の良からぬ噂を聞いた場合は、鵜呑みにしてはいけません。必ず複数人から話を聞いて、事実を確認するべきです。

2.事実を伝える

相手が辛くなるような事実にも目をそむけず、事実ベースで相手に伝えていきます。

まずフィードバック面談であるという目的を話し、面談のゴールを共有。

そして問題になるような行動や課題に焦点を当てていき、深掘りしていきます。褒めるのでもディスるのでもなく、ただ事実を伝えていきます。

3.問題行動や課題の合意

対話しながら、問題行動や課題をお互いに認識しましょう。

相手は言い訳をしてくる可能性も十分にありますが、結果に向かって行った「行動の事実」を話しているのであれば、正義はあなたにあります。

回りくどい表現は避け、事実をトコトンぶつける事で、肚落ちさせていきましょう。

4.未来の行動策定

お互いに問題を認識したのであれば、次回面談までの行動を策定します。

相手のレベルが低いようであれば上司が行動を考え、相手のレベルが高ければ一緒に行動を考えます。

ここを本気になれるかどうかで、部下の成長具合が変わってくるため、生半可なキメをしないようにしましょう。

5.フォローアップ

面談で決めたことに対して、相手が動けているか、軸ブレしていないかを定点チェックします。

そもそも一回の面談で、相手が完全超人になることはありえません。何度も何度も軌道修正を行い、成長を促す必要があります。

タイプ別フィードバック術

逆切れ上等の怒りん坊

面談でもっともトラブルになるタイプが、どんな事実をもってしても認めず、怒りをあらわにするお子ちゃまです。

「アナタは何もわかっていない」「自分はアイツよりやっている」「じゃあ、〇〇さんはどうなんですか」が常套句の彼らには、事実を話しても他の方向に話がずれていきます。

まず行うべきは、「君が頑張っているのは認めている」と褒めるのではなく、「実は自分はそう思ってないんだけど、上長の△△さんが言ってるから仕方ないんだ」と責任転嫁することでもありません。

ズバリ、相手の怒りに目を向けましょう。「なんでそんなに怒るんだっけ」「怒るってことはなんかあるよね」と切り出し、相手の話を全部聞きましょう。

人間は事実を指摘されると怒ります。それを逆手にとると、相手は徐々に落ち着きを取り戻し始めます。

上から目線の勘違い部下

フィードバックの場で、逆にフィードバックをし始める勘違いタイプもよくいます。

「では、〇〇さんのマネジメントはどう思いますか?」といった切り替えしを使ってきます。

こういったケースは非常にチャンスで「では君であれば、どういったマネジメントで全員を満足させるの?」と聞いてみましょう。

勘違い君は文句いうのが得意なだけで相手の立場には立てないので、この質問で論理破綻していきます。

もし華麗な答えが返ってきた場合は、そのヒントを一緒に活かすことを考え、協力してもらえば良いだけです。

責任転嫁が得意な愚痴グチマン

自分ではない他の誰かのせいにしたり、「言われてたことと違う」と言い出す典型的なサラリーマンタイプです。

他の誰かのせいにしている場合は、他の誰かを直接よんで話あってもらいます。言われてたことと違うのであれば、言われてたことを確認します。

課題に対して行動しなかった「無力な僕」であることをキッパリ伝える事で、傍観者から当事者に意識を変化させることが大切です。

本物の超優等生

コンフォートゾーンとラーニングゾーン

優秀な人材と面談を行うと、何一つ問題が見当らず、世間話で場を終えてしまいがちですが、それはゾーンの見極めが出来ていないからかも知れません。

優秀な人材であればあるほど、ラーニングゾーンにおけているか否かをチェックする必要があります。

ラーニングゾーンとは、何かにぶつかっている状況であり、ストレスがかかる状態です。反対に、コンフォートゾーンとは、不安になることがない行動範囲を指します。

成長ができる適正領域はコンフォートゾーンには存在しません。粗が見つからない場合は、相手をより成長できるゾーンに導くことも面談では必要です。

コンフォートゾーンとラーニングゾーンについて

フィードバックの注意点

1.腹をくくれ

事実をベースに対話するフィードバック面談は、過度の緊張状態に陥りがちです。

また、相手が全面的に受け入れてくれる保証はなく、敵意をもたれることすらあります。

しかしながら逃げてはいけません。大切なのことは上司が好かれることではなく、部下が成長することです。ひたすら相手に向き合いましょう。

2.フィードバックは直上職が伝えるべし

上司は、常日頃の活動のなかで、部下の仕事や生活をよく観ているはず(べき)なので、部下の長所・短所・動機・苦手・方向性などを理解しています。

従って、単なる通知ではなく、仕事の課題や今後の成長につながるアドバイスを与えれる確率が最も高いのは上司です。

3.信頼と安心を普段から醸成する

正直なフィードバックを与えることを前提として、それを素直に受け止めてもらえるために普段から信頼関係を醸成していくことが大切です。

個々人の人となりを、お互いに認識できるようにしておきましょう。

そうしないと、相手からの率直な質問や怒りの感情を受け止めることもできず、一方的な押し付けで終わってしまうので、成長の肥やしになりません。

4.ポジティブとネガティブどちらも伝える練習が必要

適切なフィードバックであるならば、必ず良い点と悪い点、両面の伝えるべきことがあるはずです。

ポジティブな情報は相手を成長させる可能性は高いですが、相手の心に響かない現象がおこりがちです。

いわゆる「ご機嫌取り」に思われてしまいます。

5.能力や成果はもちろんプロセスや努力をたたえる

何かにチャレンジしたり努力することを称えれば、チャレンジや努力に対して前向きになれます。

具体的な行動を賞賛すれば、具体的な行動を持続的にとるスタイルを身につけてくれます。

参考になるのが子供の褒め方3つのポイントです。プロセスを評価しなければ、安易な道を選ぶようになり、リスクを避けたがる成長を助長することになります。

6.性格や私的行動ではなく業務中の評価を行うこと

メンバーにフィードバックを与える場合、観察できる行動に焦点を絞ることが重要です。

私生活に対しては、助言進言をしないようにしましょう。

7.フィードバックは日常から伝える

フィードバックは日常から行われるべき行為です。冒頭に示したようにフィードバックは成長を促す肥料になります。部下が成長して困るのはダメな上司くらいなはずです。

フィードバックを大それたものとして捉えてしまうと、特別な面談時には非日常な空気が流れますが、翌日にはいつもの職場空間に引き戻されます。

機会を待つ必要はありません。1つの大きな城を築くより、1000のテントを張り巡らすことが成長を促進します。

8.上職は人間的にも能力的にも常に模範的でいる

最も向き合わないといけないのが、上司の成長です。

フィードバックをした本人が、人に指摘したことをできないようでは話になりません。

部下は、『上職の行動』についてきます。効果的なフィードバックを心がけるのであれば絶ゆまぬ努力を継続しましょう。

9.PDCAチェック

目標に対して部下が動けているか、1対1で振り返りを行いましょう。

もし目標に対して正しい過程を過ごせていないのであれば、常に改善指示を一緒に考えることで、人事評価する際の不満を低下させることが出来ます。

フィードバック上達の秘訣

フィードバックが上手になる方法は2つしかありません。

まず場数を踏むこと。そしてフィードバックを観察することです。

だれかのフィードバック面談に同席したり、自分自身でフィードバック面談を受ける事で、スキルアップしていくことが出来ます。

ティーチングとコーチングの勘違い

部下育成で過去話題になったバズワードに「ティーチング」と「コーチング」があります。

  • ティーチングは部下にとって辛い事実でも、情報や結果を上司が伝える事
  • コーチングは部下自身が結果や経過を振り返り、自分の言葉で上司に伝える事

直近ではティーチングは悪とされ、部下の意見を重宝するコーチングが正しいと流布されていますが、真っ赤なウソです。

相手のレベルや状況に応じてティーチング的な育成も、コーチング的な育成も必要になります。

そして、ティーチングとコーチング両方の良いところを切り取ったものが、正しいフィードバックです。

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