話を引き出すのが上手な人、下手な人。この差が何かを説明するのは難しいことです。
もちろん営業は確実に聞き上手でなければいけませんし、上司にもなれば会話を上手にさせるためのポイントを話せる必要があります。
相手から話をさせるための引き出し術について、ご説明します。
頷きと短いコメント
まず、基本的には相手の目を見て話を聞くことが重要です。
それを踏まえたうえでポイントになるのは、『頷き』と『短いコメント』です。
これは非常に簡単なことで、頷きながら「はい」「なるほど」「そうなんですか!」と言っているだけでOKです。
相手の話の合間合間に挟み込むだけで、相手はアナタが話を聞いてくれていると確認できます。気持ち良く話すようになってくれる効果があり、マイナスの効果はありません。
ある有名なセミナー講師は、講演会のはじめに「どこでも良いので2分に1度、必ず頷いてください」とお願いし、場の雰囲気を主体的に整えているほどです。
聞きながら主導権を握る
うなずきや短いコメントは、相手に話しやすくさせる役割を持つだけではありません。
聞き手が効きたい情報を、話し手に話させるように仕掛ける役割も持っています。
たとえば話し手が「うちは福利厚生制度が非常に充実していて、家賃のすこしばかりを会社が負担しているんだ。」と話したとしましょう。
それに対して聞き手が「すごいですね!他にどんな福利厚生制度があるのでしょうか?」と聞けば、他の施策について話を聞き出すことができます。「へえー!どれくらい会社が負担してくれているのですか?」と聞けば、家賃負担の具体額を話してくれるはずです。
表面上は話し手がはなす内容を決めているように見えます。しかし実際には、うなずきや短いコメントによって、聞き手が会話の主導権を握っています。
『聞く』スキルは、視点を変えれば『人に話してもらう』というスキルです。頷き+短いコメントは、話しやすい空気をつくるうえで欠かせません。
お客様が話をしてくれないのであれば、アナタが会話を引き出すための『短いコメント』を言えていないのではないか?と、振り返ってみましょう。