優れたマネージャーは、部下の指標設定と具体的アクションを決める為にアセスメントを重要視します。
アセスメントスキルの意味と、アセスメントの基本について説明します。
アセスメントスキルとは
アセスメントスキルとは、メンバー個々の「ポテンシャル(能力)」「行動傾向」「育成のポイント」を的確に把握するスキルです。
メンバー育成の基本スキルがアセスメントスキルにあたり、ここが不足しているとメンバーの育成が非効率になります。
アセスメントのコツ
- 普段からメンバーの行動をメモする
- メモをもとに面接を行い、メンバーの「適性」に注目する
- 本人をより良く、より深く知る質問をすることで長所や適所を探す
アセスメントに必要な4つの質問
メンバーの適性に応じたマネジメントを行うためには、本人の動機付けや普段の学習方法を知る必要があります。そのために基本的な質問事項を用意して、彼らに投げかけましょう。
1.強みについて
- ここ3ヶ月で一番楽しかったことは何か
- そのとき、自分は何をしていたか
- なぜ、それが楽しかったのか
適正をみつけるためには、メンバーの強みを見つけることが重要です。
どんなことに興味をもち、どんな行動をしていたのか聞くことで、伸ばす方向や配属させるべき事業の仮設を立てることが可能になります。
2.弱みについて
- ここ1年、1番辛かったことは何か
- なぜ、それが辛かったのか
弱みの活かし方は、マネージャーのやり方によります。
『弱音を吐く前に、克服するように促す』『弱みがある部分を出さないような事業に配属する』『弱い部分を補うような人事構成を立案し、補完しあうチームを創る』など、用途は多岐に渡ります。
3.引き金について
- 今までに褒められたり、認められたりしたことで一番心に残ったものは
- なぜ、心にのこっているのか
- いちばん、功績を残せたたな。うまくいったな。と思った事は何か。
- なぜ、うまくいったのか
引き金をひくことができれば、メンバー本来の実力を引き出すことができます。
彼らにとっての目標を見出し、それを功績として称えるヒントにもなります。目標を設定し、その功績を評価する仕組みができれば、そのメンバーは、チームの中でリーダーシップを発揮しやすくなります。
4.学習スタイルについて
- これまでのなかで、一番多くを学んだと思うことは何か
- あなたにとって、どのような学習スタイルが一番適していると思うか
効率よく育てるためには、メンバーがどのようなスタイルで生きてきたか知ることが重要です。
その人にあったマネジメントをすることは、現代マネージャーの基本中の基本です。「本を読め」「データを集めろ」「オレはこうやって育ったから、おまえもこうしろ」このような押し付けは、本来持っているメンバーの成長スピードを妨げている要因になっている可能性が高いです。
アセスメントの基本は『1対1の対話』
きちんとしたアセスメントを覚えることも重要ですが、まずメンバーと向き合って話すことが大前提です。
マネージャーは業務量を理由に、メンバーと対話する時間を疎かにしてしまいがちです。普段からコミュニケーションをしっかりとることや、月に1度は1on1で面談する機会をつくってみることから始めてみましょう。
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