コーチングは、多くの本やセミナーで出現するマネジメントキーワードの一つです。
学べば学ぶほど高度なマネジメントスキルだと思い知らされますが、そんなに難しいものではありません。
コーチングとは
コーチングとは、相手の成長速度を速めるために「対話をしながら、相手に話して(コミットして)もらう」マネジメントスキルです。
人が変われたり、成長速度を速めるきっかけになるのは仕事の成果のみです。コーチングを行うと、彼彼女たちが自分の力で成果を出しやすくなると言われています。
コーチング5つのポイント
コーチングの基本的な流れは「対話→仕事の進捗を定点チェック→フィードバック」です。定めた目標を達成するまで粘り強く行うのがコーチングの基本です。
コーチングのポイントは、全部で5つあります。
1.目標を定量的に定める
目標がなければ、部下は何処に向かって良いかわかりません。
可視化できる目標がなければ、「成果を出す」というコーチングのゴールがないことになります。
2.相手の話に耳を傾け、真意は何か伺う
相手の話に集中する必要があります。
相手がなぜそのコメントを発しているのか、その真意は何なのかを見極めるようにしましょう。決して、アナタの想定していた考えを押しつけてはいけません。
最悪なのは、勝手に上長のゴールをカスタマイズせずに押し付ける事です。
3.チェックする
個人の動きを注意深く見ていきましょう。
あまりにも細かく見てしまうと、相手には嫌がられる可能性もあります。しかしながら、相手が間違った方法で進捗し、結局成長速度を上げてやることができなければコーチングとは言えません。
目標設定のあとは、チェックとフィードバックが重要だと心得ましょう。
4.倒れるほど協力し、答えは提示しない
どんな状況であれ、質問をされたり意見を求められれば、時間を割くことです。
コーチングとは、たった二人の協力体制です。あなたの支援なくして、彼彼女は成長できないと知り、覚悟をもちましょう。
5.フィードバックする
フィードバックの『フィード』は、“food”を語源とする『feed』であり、食べ物、つまり栄養を意味します。
相手の成長を促進できるようなフィードバックを、可能な限り与え続けましょう。
ティーチングとコーチングの勘違い
部下育成のバズワードに「ティーチング」と「コーチング」があります。
- ティーチングは部下にとって辛い事実でも、情報や結果を上司が伝える事
- コーチングは部下自身が結果や経過を振り返り、自分の言葉で上司に伝える事
近年ではティーチングは悪とされ、部下の意見を重宝するコーチングが正しいと流布されていますが、そんなことはありません。相手のレベルや状況に応じてティーチング的な育成も、コーチング的な育成も必要になります。