マネジメント

コーチングスキルと育成方針の決め方【MoralSkillマトリックス】

マネージャー部下育成の流れ

マネージャーに必須のスキル『コーチングスキル』について説明します。

▶マネージャーに必要な5つのスキルはこちら

コーチングスキル

メンバーの問題や問題の背景を考慮しながら、現状の客観的事実をつかみ、具体的に指導していくスキルです。

ティーチングのように「こうしたほうがいい」と提案するのではなく、相手の話を聞きながら目標を明確に導き出し、能力を発揮させるのがコーチングです。

学習意欲とMoral/Skill Matrixでコーチング方針を立てる

  • 学習意欲
  • 能力とモラル

コーチングは一人ひとりに合った育成を行うことが大切ですが、具体的な育成を行う前に、おおざっぱに育成方針を建てましょう。方針があることでゴールやプロセスがぶれにくくなります。

育成方針は、部下の「学習意欲」、「能力とモラルのマトリックス」によって決める事ができます。

学習意欲での3タイプとコーチング方針

Ⅰ.積極的学習者
Ⅱ.消極的学習者
Ⅲ.学習拒否者

米国のクリエイティブ・リーダーシップセンターによると、組織には学習能力という観点から見て3つのタイプがいると言われています。

学習意欲でのタイプ分けによって、コーチング方針を考えられます。

Ⅰ.積極的学習者

練習をしないスポーツ選手と同様、ビジネスのための勉強をしないビジネスパーソンにも未来はありません。

積極的学習者は根源的に生き残る方法を理解している優秀者です。

新しい仕事をどんどん与え、知識を拡げるセミナーを受けさせたり、いくらかの資金を投じてでも学習の支援を行うことが方針になります。

Ⅱ.消極的学習者

消極的学習者は、役に立つことが明らかだったり、充分な報酬があった場合にのみ学習を行います。積極的学習者と比べて、知識を増やすことはできても、自分の能力は基本的に変わらないものだと考えてしまっています。

知識が成果になることを知ってもらうため、小さなゴールを数多く設定しましょう。

また、良い学習や前向きな発言を行った場合に、即時褒めることも大切です。すべての学習がしごとに活きてくることが分かれば、最強の「積極的学習者」へと昇華してくれます。

Ⅲ.学習拒否者

創造的なことが苦手で、言われたことだけをやっていたいタイプです。この学習拒否者に対して、どれだけ育成リソースを使うべきかは議論の分かれるところです。

彼らの特徴としては、目の前に起きている問題が常に自分以外にあると考えることです。

彼らに対しては見切りをつけた教育を行うか、圧倒的に仕事のできるビジネスパーソンを近くにおき、指導していくことが望ましいです。

Moral/Skill Matrixでの4タイプとコーチング方針

Moral/Skill Matrix(モラルスキルマトリックス)

Moral(素直さ、向上心、やる気)とSkill(能力)の2軸によって、個々の成長方針や仕掛けを考えることが可能です。

Aクラス:モラル高くスキル高い

  • 余計な指導いらない。上司は環境整備に務める
  • 無駄な会議でこの人材の邪魔をしないこと
  • 即リーダーにすべき。リーダーにしていない組織は無能
  • 高い要望を常に与え続ける
  • 上司はAクラス人材以上の努力をして尊敬されないと腐らせる

Aクラスの人材には余計な手出しは無用です。育成方針は、上司の仕事をどんどん委任すること。そして彼の邪魔をするであろう仕事をひっぺがし、より高みにのぼれるように環境構築することが大切です。

 Bクラス:モラル低くてスキル高い

  • 将来的に稼ぎ頭になる可能性が高い
  • 多くの関与を行、自らが楽しいと思えることを伝え続ける
  • 社内の刺激的なモラルが高い人物と交流させる
  • 本人の思考を理解し、彼の本能を目覚めさせる刺激的要望が肝心
  • 組織の毒になることもあり、活かすも殺すもマネージャー次第になる

スキルが高いBクラス領域の人材は、組織が成長しているときは最強の存在です。しかしながら組織の成長が止まった際に、ネガティブスパイラスの発信源になる可能性もあるため、そうしないような仕組みが必要です。

Bクラス:モラルが高くてスキルが低い

  • 具体的な目標設定を行いプロセス関与して戦力化を狙う
  • やって見せ、やらせて見せて、誉めてあげる指導の実践
  • 一緒になって泥をかぶる。この領域の人材の生産性向上は飛躍的な業績向上に繋がる
  • 努力の仕方をよくチェックして改善させる
  • 行動管理が下手なので具体的な不足部分を教える

組織に多くなりがちなのが、モラルが高いがスキルが低いBクラスです。時間をかけて育てるほかないので、上司の覚悟が必要です。「何故こんな簡単な事ができないの?」は禁句、できないことがあれば出来るようになる行動を教えましょう。

Cクラス:モラルが低くスキルも低い

  1. モラルをあげるようにリード→なぜやる気が無いかを掴む事。きっかけを見出してあげることが必要
  2. 成果を出すまで厳しく当たり続ける→大きな成果は価値観を一遍させる。その成果がでやすいような環境を整える
  3. 後輩や部下をつける→意外とこの方法で変化する人材は多い

Cクラスの領域に対しては、マネージャーは3択から選ぶことになります。育てるのに時間も手間も大量にかかるため、複数人で成長のPDCAサイクルを見守る必要があります。

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