チームの目標未達が続いたり、業績が悪化の一途をたどっている際、マネージャーであれば「部下の意識改革をしないといけない!」という想いが必ず出てきます。
しかし、業績悪化回復の本質は、業績を回復させることです。意識改革を行うということは、本質から外れた行為だと知りましょう。
意識改革とは『結果』である
人は、他人の力によって意識を変えることはできません。高尚な説教をたれ「変わった」と感じさせたと確信しても、それは一過性のものです。
意識を変えたければ、まず行動を変える仕組みをつくることです。行動が変われば、成果が変わります。その工程と結果を通じて、意識が変わっていきます。
- 環境を変えていったり、話し合ったりする工程で少しづつ意識付けされ
- 行動がかわることで意識が変わっていき
- 成果が出るとようやく意識改革となる
つまり意識改革は初めに来るものではなく、あとから勝手についてくるものです。
環境改善のコツは部下の会話
成果を出す環境をつくることは容易ではありません。部下の意識が低下しているときは、当事者である部下の会話に耳を澄ましましょう。
ヒントは、たわいない会話のなかにあるものです。
特に、部下の『遠慮がちな発言』にしっかりと耳を傾ける事が重要です。
- リーダーの意見やベクトルに対して、決して強くない意見を言ってきた場合は注意して話を聞きましょう
- 賛成派に傾いてはいるけど、完全に納得しきれていない雰囲気を持っていた場合も、話を深ぼりましょう
自分では気づけない有力な意見が隠れています。
自信満々な意見はスルー推奨
自信満々の意見は無視して良いレベルのことが多いものです。
自信ある意見は、往々にして発言者個人の経験によるところが大きく、自分の尺度で判断していることが多いからです。迷いがないゆえに、客観的な調査をせずに発言してきている可能性が高いです。
個人の経験ほど腐りやすいノウハウはありません。本質的な会話ができるきっかけは、自信のない意見に隠れています。